社会の大きな変化は何が原因で起こるか予測できません。大きな権力を持つ政府が、これまで変化を起こそうと多くの制度変更を行っていますが、社会にしっかり定着した変化はほとんどないのでは。
そんななか、わたしが気になっているのは副業の定着です。政府は、規制改革会議において副業・兼業の推進を行おうとしています。多分、会社員の収入が一向に上昇しないため、副業を認めることでダブルポケットを狙っています。
これまで企業の就業規則によって、ほとんどの会社は社員が自社の仕事以外に収入源を持つことを禁止してきました。ところが政府の規制改革の方針もあり、副業を認める会社が徐々に増え続けています。
米国はこの副業や兼業を早くから認めてきました。ただ過っての会社員は、一つの会社に勤めることで十分な収入があり、現在のようにダブルワーカーという働き方は低賃金層に限られた働き方でした。
1990年代になって急速に副業をもつ人が増えています。この時期、世界金融危機が発生して不況になっていますし、パソコンの普及でビジネスにインターネットを活用する草創期とも重なります。
現在のベンチャー企業が乱立する時代と違い、本業の他に副業を始めて小口の収入源を確保し、そのビジネスで顧客を掴んでから起業するプロセスです。人生を賭けるような決意で起業するのとは違います。
日本においても、米国に似たプロセスを辿る可能性が高いです。いきなり収入源を絶ってまで起業するのは難しいと考える人が、副業での売上げをステップに本格的に取り組む流れです。
近い将来、日本でも起業する人が大幅に増えブームになってから起業するようでは遅い。人よりも、一歩も二歩も先を進んで起業準備を始め、早く起業できる環境をつくりあげることです。
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