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           『 動きだした1円起業の行方 』

          
           起業を考える人間にとって、現行の株式会社1000万円、有限会社300万
          円の最低資本金制度は、実現に向けの一歩を踏み込めない大きな壁の一つ
          であった。
           そこで2003年2月に導入されたのが、期限付きで最低資本金規制を取り払
          う特例制度「1円起業」である。その「1円起業」について法制審議会は、期限
          の08年3月以降も継続する方向で検討に入っいる。

           近年、わが国経済に活力がなくなった原因の一つとして、起業の減少が上げ
          られる。戦後経済の成長と歩調を合わせて拡大の一途をたどってきた起業は、
          81〜86年に個人事業の、96年に会社組織の廃業が起業を上回る起廃逆転
          がおき、その後は廃業する企業が起業する企業を上回り続けて現在に至って
          いる。
           その影響が、経済成長や失業に大きな影を落としているところから、政府は
          会社設立を容易にすることで起業のきっかけとなるように、「1円起業」の特例
          制度をスタートさせた。

            − 期限付きを撤廃して現状維持の方向 - 

           この特例制度のもとでは、設立後5年間で商法の定める従来の最低資本金
          まで引き上げる必要があり、それができない場合は、合資会社などへの形態
          変更や解散を迫られることになっていた。また、毎年の営業年度の終了3カ月
          以内には、財務諸表を作成して経済産業局へ提出することが義務付けられて
          いた。

           現在、この1円起業を活用しての会社設立は、5月末現在で約1万3000社
          と全国の会社設立総数の約1割を占めているとみられる。業種別では、小売り、
          卸売り、コンサルタント業、情報サービスなどが多く、なかでもキャラクターグッ
          ズの製造販売を行うファンワークスは、初年度売上げが8000万円を達成した。
           また、情報システム開発のプログレッシブ・システムズは資本金を、それまで
          の1万円から1億円に増資している。
           起業を会社組織でスタートさせることによって、対外的な信用が高まり有利な
          環境でビジネスを展開することができる。これから起業を考える人にとっては、
          活用の仕方によって有力な武器になる制度である。  

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