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                 『 生まれ変わる家事代行サービス 』

           企業は、事業を大きくする目的で時間を節約するために、アウトソーシングを
          行う。もし、個人が自分のビジネスタイムを拡充するためにアウトソーシングを
          考えるなら、何をするだろう?
           社会の流れに最も敏感な30歳前後のビジネスウーマンの間で、家事代行サ
          ービスの利用が増えている。
           これまで家事代行というと、高級住宅地に住む一部の富裕層の家庭に限ら
          れたイメージが強かった。ところが最近の都市部では、ビジネスウーマンに加
          えて、高齢者世帯や独身男性など利用者の幅が広がっている。政府の調査
          でも、家事代行ビジネスの広がりによって、新たに200万人に雇用を生み出
          すという試算が出ている。
           起業が期待される業種として、家事代行サービスに注目してみた。

           家事代行の業務内容は、掃除、洗濯、料理、買い物など日常的な家事と、越
          し片づけ、大掃除、部屋の模様替えなど特別な家事とに大別される。
           利用料金は、各社が独自のシステムを導入して比較しずらいが、日常的な家
          事を東京23区内で1回の場合、ダスキンは1人派遣2時間で6300円、NPO
          日本ハウスクリーニング協会は1人派遣3時間で交通費込み8300円、ミニメ
          イド・サービスは3人派遣2時間で22.050円となっている。
           家事代行サービスをビジネスとして企業化に成功した会社は、そのほとんど
          が1980年代のバブル期に設立されている。その後、2000年に施行された介
          護保険法に併せて作られた介護サービス会社も、家事代行サービスを兼業し
          ているところが多く、掃除用品大手のダスキンを除くと大手企業がまったくない
          業界である。
           利用者側からは、価格設定と実際の作業内容が不明瞭で、相対的に料金が
          高いと云った声や、自分の生活空間に入ってくる派遣スタッフに対する不安な
          ど不満も多く、それが新たな参入チャンスになっている。
    
             − 既存の企業とは一線を画す独自ノウハウを -   

           家事代行サービスの普及にとって追い風といえるのは、他人が自宅の家事
          をすることへの抵抗感が減っていることである。
           現在のライフスタイルの中では、ホームパーティーで色々な人が台所に出入
          りをしたり、在宅介護サービスのヘルパーが台所仕事をしたり、他人が台所や
          洗面所を掃除するシーンが違和感なく受け入れられつつある。同時に、女性
          の社会進出が一般化して、家事より付加価値の高い仕事をこなす女性が、大
          挙して出現したことも大きい。
           現在は、大都市圏が中心になっているが、近い将来は地方都市においても
          家事代行サービスが広がる可能性は高い。
           欧米でも家事支援サービスは、女性の社会進出と基を同じくして広がり、今
          ではサービス化社会の柱の一つとなっている。また、非医療分野の老人在宅
          ケアにおいても、家事支援サービスが広く利用されている。

           地域社会を対象に、比較的小資本で起業が可能な家事代行サービスは、少
          子高齢化が進むわが国では将来性の期待されるビジネスである。ただ、現在
          展開されている既存の家事代行では、広いニーズに応えることは難しい。
           価格設定の不明瞭の原因は、規模の大きな会社がレンタル業や介護サービ
          ス業などとの兼業が多く、レンタルや介護の価格設定システムをそのまま導入
          した弊害がでている。また、料金が高い原因には、作業の機械化やマニュアル
          化への取り組みの遅れやが上げられる。
           現在は、主婦やフリーターなど比較的良質の労動力を容易に得ることができ
          る。これからの家事代行サービスのポイントも、一つはスタッフ教育をどのよう
          にするかであり、二つ目は顧客、地域、スタッフの信頼をいかに獲得かにかか
          っている。
           独自のノウハウで、発想を変えた経営で家事代行サービスを考えると、そこ
          には大きな起業チャンスがあることに気づくはずだ。
                         
                         
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