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『 大丈夫なの? フランチャイズ起業 』
米国のエコノミストで独占禁止法の立場からフランチャイズチェーン(
FC )研
究で名高い、ジョン・ヘイズの著書「フランチャイジング」によると、FC
発祥の地
米国では、新しく誕生したFC 本部の50%が最初の1年以内に破綻しており、
85%が5年でつぶれている。
マクドナルドやセブンイレブンなど、FCの本場、米国で誕生したブランドはわ
が国でも知られているが、実はこの2社を除くと成功しているFC
は数えるほど
しかない。米国と日本では、同じFC と云う名称を使いながら、まったく違った事
業展開をしているからだ。
米国のFC は州政府への登録制になっており、本部の情報開示義務違反な
ど不正行為が明らかになると、登録抹消などの厳しい処分が待ち構えている。
一方わが国では、FC 規制はほとんどないに等しく、業界情報に詳しく
FC 経
営にも精通している本部と断片的な情報で素人同然の新規加盟店とが、一つ
のテーブルで契約を結ぶ危うい行為がまかり通っている。
本来なら情報の非対称性のため、加盟店が集まらずに市場の失敗によって
退場を余儀なくされるはずの悪質なFC 本部が、新規加盟者には広くその情
報が行き渡らないために、募集を続ける現実がある。
そのため、FC には絶えず契約トラブルが付きまとっている。
FCと言っても、日本フランチャイズチェーン協会に加盟している125社のよう
な大手から、経営実態さえはっきりしない星の数ほどある弱小FC
まで、幅が
広すぎて一概にはいえない。
ただ、最近増えているFC 加盟による起業を考えている人向けに、幾つか問
題点を指摘すると、@ 会社勤めの延長線上でFC 加盟を考えることは絶対禁
物。本部と加盟店は、経営者と社員のように勘違いしている人が時々いるが、
本質は契約書一枚だけのつながりで、しかも、契約書は本部有利に作成し
ているので、簡単に契約の解除ができることを最初から認識するべきである。
A 本部は、しっかりしたビジネスモデルを確立しているか。単に、流行って
いる旗艦店を見せるだけでビジネスモデルとしてないか。モデルケースに出て
くる店舗の売上げや固定費は、実態を反映しているか、丹念に確認すること。
また、あとあと大きな問題となる売上げ予測に関して、本部はどのような視点
で売上げを見込んでいるか。この5、6年の裁判では、本部の売上げ予測に対
して、厳しい判例がでるようになったため、大手のFC では安易な予測はしない
ようになっている。ただ、弱小FC の中には、平気で詐欺まがいの予測を口に
する本部もあるようだ。
B 店舗の経営ノウハウはあくまでも自分独自に確立するもので、本部の
指示を仰ぐのは運営ノウハウ。
加盟希望者が加盟料を支払うのは、事業導入のための運営ノウハウと本部
が持つ店名のブランドに対して。数ページの小冊子一冊で運営ノウハウとした
り、誰にも知られていない店名では、加盟料を取る資格はない。
経営ノウハウを持たない加盟店が本部の言いなりになって、倒産どころか契
約により廃業さえできずに、赤字を垂れ流しいる店さえある。
日本は米国と違って、FC 本部の設立が法的に野放し状態なため、ほとんど
経営実態のないFC 本部でさえ立派に看板を掲げ、加盟店の募集を行ってい
る。
FCへの加盟にあたっては、疑問点を残さず問い合わせる、自分で概算の収
支計算をしてみる、既に営業している加盟店をよく観察する、そのオーナーに
話を聞いてみる、契約書は何度も読み返して、納得するまでは契約しない。
就職活動と違ってFC への加盟は、お金も時間も伴う人生の大きな賭けであ
る。しかも、この賭けは負けるわけにいかない賭け。
勝つためには、頭と体と心と勘を総動員して、立ち向かわなくてはならない。
同時に、米国のFC の85%は5年以内に姿を消している現実を思い返して、
FC 加盟によって得られるメリット、デメリットを考える必要がありそうだ。
フランチャイズによる起業をお考えの方は、
フランチャイズ加盟マニュアルをご利用ください
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