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           『 総選挙に学ぶ国民心理と本音の政治 』

          9.11総選挙は、自民党の大勝に終わった。
          選挙は国民心理を知る上で格好のデータを提供してくれるが、今回の総選挙
          においても、起業やビジネスに役立つ材料を数多く提供してくれている。

           最も注目すべきは、国民すべてに納得される政策との決別だろう。
          郵政民営化という、本来なら国が早急に取り組まなければならない問題のな
          かで、その他に分類される問題をことさら踏み絵にして、国会議員にも国民に
          も賛成か反対かを迫ったが、このキレイ事に決別して本音に迫る手法は、既
          にメディアでは取り入れはじめた手法だ。
           「ずばり言うわよ!」は、題名通りまったくの本音ベース番組、米国でも「リア
          リティーショー」のように、素人がビジネスの成功や賞金獲得のために駆け引
          きや裏切りの本音を描く番組が大流行している。
           昨年9月刊行の大人の女性雑誌「ニキータ」は、モテたいをコンセプトに、ズ
          ルくてもモテりゃいいと本音の特集で人気を集める。
           従来なら、誰にも受け入れられる政策を良しとしてきた政治が、絞り込んだ
          政策だけで政治を動かしたのが今回の選挙だった。

           また、小泉政治は、自分の得意のステージだけで勝負をした点で特異だ。
          よく、起業を考えている人で、業種も、業態も、金さえ儲かれば何でもよしと云
          う人がいるが、今回の選挙をみても勝ち目はないことが分かる。
           小泉政治では、郵政民営化以外のことには極力触れず、努力をする程度に
          ボカして、論争の焦点を郵政民営化だけに絞り込んだ。
           しかも、徹底的に分かりやすい事例や平易な言葉を使うことで有権者の理
          解を得た。本来、分かりやすいことと、良い政策なのか悪い政策なのかは、別
          の次元の話である。
           ただ、日本語で説明を受けた商品とロシア語で説明を受けた商品なら、日
          本人にとって日本商品以外に選択の余地がないのと同じで、分かりやすいこ
          とが商品やサービスを受け入れられる第一の条件だ。

           郵政民営化は小泉政治にとって、20年来の政治課題とするストーリー性も
          多くの支持を得る原動力となった。
           日本人は、ストーリー性のある話が大好きである。
          その意味で、分かりやすく、ストーリー性のある「郵政民営化」という商品は、
          売れ筋商品と云える。
           日本は構造改革の真っ只中である。今回の総選挙を通じても、国民心理の
          変化が分かるように、商品やサービスの受け入れられ方も変わりつつある。
           そのことが、構造改革とも云える。
          是非、起業成功のヒントがいっぱい散りばめられた総選挙を参考にしてもらい
          たい。

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