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             起業の基

               『 資金管理には細心の注意が必要 』飛躍期

           小売業で日頃からお金を見慣れている起業家でも、月に何度か行う資金
          の集計チェックで、ゼロの数がずらりと並んだ銀行通帳を見ると、このお金を
          自分の思うままに使ってみたい誘惑に駆られる衝動は、誰もが何度か経験す
          るようだ。
           起業にとってのお金は、サラリーマンが会社から貰う給料とは違って、自分
          が作り上げたお金の流れの仕組みに沿って、手元に渡ってきた大切な事業
          資金である。当然、お金の流れを何処かで堰き止めてしまうと、事業がショート
          して起業は立ち行かなくなってしまう。
           自分のところに流れてきたお金は、一方は初期投資の際に借りた借金の返
          済に充てられ、もう一方は従業員の給料や経費、商品の仕入れ、月々の管
          理費、それに自分の給料などに支払われる。
           そして、最後の一方が再投資の事業資金として割り振る

           マネジメントのテキストには、この再投資に関してまったく触れないことが多
          いが、事業展開の基本は拡大であり、拡大の源は再投資にある。
           起業によって利益がでるようになったら、僅かな金額でも再投資のための
          資金として活用することが必要である。
           再投資とは、小売店の新機軸商品に参入するための仕入資金となったり、
          関連事業を新たに展開するための事業資金となったり、差当たっての投資先
          が見つからない場合は、事業に関連する株式投資も一策である。
           また、テキストではあまり触れられない問題に、資金管理の失敗から倒産に
          いたるケースである。大企業においても、経理担当者が会社の金の使い込み
          をした事件がニュースになることがあるが、小規模企業においては日常的に
          使い込みによる企業倒産が発生している。資金管理は絶対に人任せにしない
          で、社長自身が常に管理することである。
           何れにしろ、起業では資金が重要な役割を果たし、資金が続かなくなると、
          起業の存続も難しい。お金は1円でも大切にして、ギャンブルや遊興は絶対
          に慎まなければならない。
           「お金は火に似ていて、上手に使えば暖まるが、遊ぶとヤケドをする
          は、肝に銘じておく格言だ。       

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