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            『飲酒事故で注目される、運転代行での起業』

           飲酒運転による、福岡市の幼児3人死亡事故が発生して以来、警察の飲酒
          運転取締りが強化されて、連日公務員の飲酒運転事故が大きなニュースにな
          っている。
           福岡市の事故発生から1カ月が過ぎても今なお、飲酒事故が続いている背
          景には、わが国において飲酒運転は常態化しており、行き着く先は「酒を止め
          る」か、「運転を止めるか」の究極の選択を迫れそうだ。

           日頃から起業を考えている人なら、このような場合の起業チャンスとして、運
          転代行ビジネスを思い描くのではないだろうか。そう云うわたしも、この事業に
          大変興味が湧いて、現状と将来性を調べてみました。

           運転代行の基本的な業務は、お客さんが自動車に乗って外出したが、外出
          先で飲酒したため、運転代行のドライバーに運転してもらい、自分は後部座席
          に乗って帰宅して料金を支払うもの。運転代行側は随伴車を出して、ドライバ
          ーの送り迎えをするため、2人で1チームを組んで搬送を行なう。

           運転代行がわが国に登場したのは70年代のことで、当時はニュービジネス
          としてけっこう脚光を浴びていた。
           事業として本格化するのは、車社会の到来と歩調を合わせるカタチで、80年
          代後半に全国各地に運転代行のサービス事業所が生まれている。
           ただ、運転代行が社会に認知されるに従ってお客さんは増えたが、それに伴
          い儲かる商売として新規参入する事業所が増加、中には暴力団関係者なども
          いて、お客さんとのトラブルが急増した。

           そこで02年6月には、運転代行業が法律の下で営業されることとなり、運転
          代行業が公安委員会と国土交通省の認定事業に指定された。事業を行うため
          には、事業所を設置する場所の警察署に申請を行い、都道府県公安委員会の
          審査を経て認定されることになった。
           03年6月に施行された改正道路交通法では、飲酒運転による罰則規定が強
          化されることも決まっていたため、新たに認定を受けた業者の数は、1.5倍に
          も膨れあがる。
           00年から02年にかけては、リストラ旋風がわが国を吹き荒れていた時期で
          もあり、不況期の駆け込み場所として運転代行で独立開業しようとする中年層
          が多かったためだ。

           ただ、02年の運転代行適正化法では、お客さんの車を運転するドライバーに
          は、2種免許の保有を義務付け、3年間の猶予期間を置いた後に実行されてい
          るため、05年以降はドライバーの手当てがつかずに廃業に追い込まれるケー
          スの事業所が多い。

           現在、全国には約6000近い事業所があり、法人が約2割弱で、ほとんどは
          個人の自営業者が事業を行なっている。
           この事業の場合、ネックになるのが2種免許を保有するドライバーの確保で
          ある。ほとんどのドライバーは昼間は他の仕事に就いていて、夜間のアルバイ
          トなので人集めと彼らへの利益配分が大きな問題になる。

           もう一つ重要なのが、事業にあたっての経営能力である。現在事業を行なっ
          ている運転代行業者には、ほとんど経営ノウハウなしに事業を行なっていて、
          一定以上の売上げがありながら経営に行き詰って、廃業になるケースが少なく
          ない。
           事業としては、日銭商売で比較的利益が上げやすい事業だ。フランチャイズ
          に加盟している運転代行が、順調に規模を大きくしていることからも、経営能力
          の重要さが分る事業だ。

           事業を始めるにあたっての初期投資は、ドライバー搬送用の車。代行運転中
          の事故の損害賠償するため、保険への加入が義務付けられている。
           また、都道府県によって設置施設の義務付けが微妙に違っているが、事業
          所の用地などを確保する必要もある。
           国の認定事業なので事業を始めるにあたって色々規制が多いが、逆に言うと
          この規制によって新規の参入業者が無秩序に増えることを、ガードする役割を
          果たしている。

           起業家が地元で運転代行を行なう場合、依頼する飲食店もお客さんも知人で
          ある場合が多いので、昔からの人脈をフルに使える事業でもある。
           個人の自営業者ばかりの業界を足がかりに、大きな事業を作り上げた例とし
          て、最近は、理容業のQBハウス、豆腐の篠崎屋などこれまで注目の集まらな
          かった事業に注目が集まっている。
           運転代行も事業経営を間違えなければ、地域の業界ナンバーワン企業が可
          能な事業だ。     
                            
                            
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