転ばぬ先の起業講座
年齢を重ねて、真剣に人生と仕事を考えるための起業サイト
携帯からご覧の方は起業相談携帯用サイト

『世界的な金融危機なのに起業して大丈夫?』

平成20年10月16日

 世界の株価が、大暴落と暴騰を繰り返しています。
 ただ、株価の上下動で損失や利益を出しているのは投資家の人たちで、景気の実態に大きな影響がでるのはこれからの話です。 わが国では、新興不動産会社が相次いで倒産しましたが、この現象は今回サブプライム問題からはじまった金融危機の入口での出来事と思います。


 わたしたちは、1997年に戦後最悪の金融危機を経験しています。このときは、11月の三洋証券の会社更生法の申請からはじまり、北海道拓殖銀行の破たん、山一證券の自主廃業と矢継ぎ早に起こりました。
 日本経済の底が抜けたと云われた時期です。わが国の経済成長率(GDP)も、97年は1.8%のプラスでしたが、98年は1.1%のマイナス、99年が0.8%のプラスと、金融機関の倒産のあと約3ヶ月から半年のタイムラグを経て、実態経済に影響が及びます。この金融危機が、今回は米国をはじめ世界規模ではじまっています。


 今回の金融危機の原因を簡単に整理しますと、発端は米国の住宅業界と金融業界が、中流層に行き渡った住宅建設を低所得層へと拡大するため、中古住宅価格の上昇見込みをテコに、サブプライムローンによって資金貸出を行なったことからはじまりました。リスクの高い金融ビジネスのスタートです。
 一方で、このようなリスクの高いローンに対しては、他の金融商品と抱き併せて証券化することによって、リスクが見えなくなる工夫も行なっています。


 また、今回クローズアップされたクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)という金融手法は、サブプライムのように証券化され債権を金融機関同士が売り手と買い手になり、お互いに債権を長期間保証しあうことで財務諸表上から消す会計ルールを使って、貸倒れリスクを分散しています。
 欧米の金融機関が抱えるCDSの規模は、08年6月で54兆ドル(5400兆円)といわれます。わが国ではあまりのリスクの高さに金融機関が嫌ったと云われていますが、それでも55百億ドル(55兆円)程度はあるようです。また、クレジットリンク債も同様の貸倒れリスクを分散する金融商品で、わが国市場には出回っていますから、これから問題になる可能性もあります。


 説明が長くなりましたが、このようなバブルはこれまでも幾度となく発生しています。そして、経済はバブルを清算して再び立ち直っていきます。
 毎年起こる自然災害のなかには、10年に一度、100年に一度の大災害がありますが、バブルは経済における災害ではないかと思います。
 このとき、経営状態の悪い会社は倒産します。そして、新たに生まれた会社が、そこのお客さんを引き継いで運営されます。
 起業家にとっては、バブル崩壊は決して悪いことではありません。逆に、新たなビジネスが誕生するキッカケになります。マスコミは、このようなことを書くと問題が多過ぎるので書きませんが、これまでで最も起業が多かったのは、関東大震災の後とか、太平洋戦争の後に集中してます。
 90年代のわが国の不動産バブルの崩壊以降は、大量に不動産会社が誕生しています。 今回の不況も、起業にとっては新たな会社誕生のキッカケになりそうです。


 <<トピックスインデックスに戻る

起業に最適な時期などありません
思いついたその時が、起業相談のタイミングです
起業相談はこちらをクリックしてください


起業のための
こんな話、あんな話が
掲載されているメルマガです
    ↓ 
  
メルマガ購読・解除
起業を目指す人へ 「転ばぬ先の起業講座」   毎日発行
   
バックナンバー
powered by まぐまぐトップページへ
    
    


「転ばぬ先の起業講座」30歳を過ぎて真剣に人生と仕事を考える時の起業サイトです。