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『「フランチャイズ・ショー2009」を振り返って』

平成21年3月22日

3月10日から3日間日本経済新聞社主催「フランチャイズ・ショー2009」が開かれました。今年のフランチャイズショーを振り返ってみたいと思います。
2009年のフランチャイズショーは25回と節目にあたることもあって、出展企業数には日経本社もことさらこだわったようで、122社、本部チェーン数で数えると150チェーンと過去最高を記録しました。


わが国では、最大級のフランチャイズショーです。ただ参加者数は2万3千人と、昨年の2万5千3百人から比べて減少しています。当初、主催者側は2万8千人程度を想定したようですが、3日間天候は晴れの日が続いたにもかかわらず伸びませんでした。
06年には3万4千4百人まで膨れ上がっていた参加者が、年々減少している背景には、端的に云いますとフランチャイズビジネスが儲からないビジネスになってしまったからだと思います。


フランチャイズビジネスの危機が叫ばれたのは、昨日今日ではありません。最も参加者が多かった06年には、既に日本人の人口の減少、ビジネスサイクルの短縮化、加盟金やロイヤルティの上昇などが上げられていました。
特に、ビジネスサイクルの短縮は目を覆うものがあります。焼肉ブームやラーメンブームを思い出してください。2年から3年で有名フランチャイザーが仕掛けたブームは終息しました。人気が出てから有名フランチャイズに加盟した場合、初期投資の回収はほとんど期待できません。
この初期投資に関しては、他のフランチャイズ本部にも当てはまります。本部が加盟希望者に公表している収支見通しやモデル収支とされるものが、ほとんどの場合現実と違っていますから、フランチャイズは儲からないと云い出したり、裁判を起こす人が後を絶ちません。
現在のわが国の開業現状は、人口に比べて店舗数が多すぎる、オーバーストアの状態が解消されていません。この状態で生き残れる店舗は、他店とは違った商品やサービスを扱う独自のノウハウをもっている店舗だけです。


その意味で、今年のフランチャイズショーでもお客さんを呼べる本部は限られるようです。これまで人気を集めてきたコンビニエンスストアやTSUTAYAなどは、出店余地に限界がきていることもあって出展していません。
まず目を引いたのは、リサイクルビジネスの本部です。不景気になりますと、リサイクルは元気になりますが、釣り具のタックルベリー、貴金属のFTC、大黒屋、ブックマートなどが目を引きました。
また、学習塾は中高年層には人気が高く、例年出展企業が安定して多く業種です。学習研究社、個学舎、ニッケンアカデミー、城南進学研究社、拓人、TRGネットワーク、名学館、明光ネットワークジャパンなど競争の激しい業種ですが、息長く事業展開をしていることで頭が下がります。
飲食業は、集客力のある本部と惰性で出展している本部があって玉石混交の世界です。フランチャイズショーには、長年本部運営で実績のあるブランドと、まだ実績のほとんどないブランドが一緒に出展しています。
メガフランチャイジーのように、加盟店を複数店舗経営している会社の場合、新しい将来性のある本部を先物買いで加盟することがあります。ただ、フランチャイズへの加盟が初めての人の場合、やはりブランド力のある本部を中心にチェックするのが一番です。


今年のフランチャイズショー2009は、思いのほか低調なイベントだった気がします。わが国全体が、人口の減少が進み、オーバーストアが解消されてないので、開業の魅力はこれまでになく薄れています。
ただ、このような時代においても、人が目を丸くするようなビジネスを考える人はいるものです。大不況の時代ですから、なおさら時代を先取りしたフランチャイズが誕生する可能性は高いはずです。
フランチャイズシューは、加盟する本部を決める場所ではなく、多くの本部と見比べる場所です。人気のない今こそ、じっくりフランチャイズビジネスを調べ、ショーへ参加していない本部も含めて、自分に合ったフランチャイザーを探すことです。検討に当たっては、ぜひ参考にすることをお勧めします。


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