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『白いたいやきでのフランチャイズ加盟は?』

平成21年10月22日

最近、街でよく見かけるようになった「白いたいやき」の販売店。
活気のなくなった商店街で、ここだけはお客さんが並んでいることが多いので、起業や開業を考える人にとって関心を引く店だと思います。
現在、「白いたいやき」を出店しているのは、フランチャイズ・チェーンを展開している藤家と、尾長屋の2社です。
この2社、どちらも福岡県大牟田市に本社を置いていて、07年前後に開業しています。藤家はフランチャイズへの取り組みが早く、現在は約210の加盟店を抱えて全国に出店しています。
一方、尾長屋は逸早く商標登録を行っていて、「元祖 白いたいやき」の名称は尾長屋が保有しています。現在は、約160店の加盟店があります。


「白いたいやきは2社がフランチャイズで」


通常、類似する商品が競合する市場は、競争原理が働いて市場拡大につながるため、消費者にとっては大歓迎です。そこに参加する企業にとっても、消費者の関心を集めやすいため、市場が拡大して決して悪いことではありません。
これがフランチャイズの加盟店の立場になりますと、モノ珍しい商品をそこここで売られては希少価値が半減します。
フランチャイズの場合、加盟店はライセンス契約により、本部からエリア権と呼ばれる一定地域での出店権を取得し、その地域の中で営業を行います。
せっかく加盟金を支払ってエリア権を入手しても、同じ白いたいやきを販売する別のフランチャイズが同じ地域内に存在しては、コンビニ店と同じでエリア権の価値が落ちてしまいます。
その上、白いたいやきに関しては、上場企業の鳥越製粉や兵庫県西宮市にある和菓子のサザエ食品も参入する予定です。今後、希少価値がドンドン低下する可能性があります。


「消費者の飽きと戦う菓子類販売」


お菓子類の販売業界は、ロッテや明治製菓、森永製菓、グリコなど設立後50年以上の息の長い会社ばかりです。
街の和菓子屋さんにしても、長く営業している会社がほとんどです。どこの会社を見ましても、扱い商品はバラエティーに富んでます。決して、1品に偏るようなことはしていません。
1品が多く売れることはありがたいのですが、会社がその商品ばかりに偏った体制にしますと、人気が落ちて売れなくなったときには経営危機に陥ります。
これまでにも、ナタデココ人気がありました。現地の生産者や輸入業者、国内のメーカーなど相当数の会社が倒産しています。
最近でも、10円まんじゅうやメロンパンなど、流行商品に乗って痛い目にあっている会社は少なくありません。
白いたいやきの本部2社も、必死に次の商品開発に力を入れているようです。単品の白いたいやきだけでは、今後が難しいことを知っていると思います。


「素人の開業には難題が多い」


わたしの周辺でも、白いたいやき店が2店出店しています。 やはり、開店当初はそこそこお客さんは並んでいます。わたしも、甘いものが好きなので並びました。
10坪程度の店舗に、アルバイトと店長とおぼしき女性の6人で対応していました。必死に焼いている人がいる反面、することのない人も2、3人はいます。 この辺は、お客さんを並ばせる商売の経験がない悲しさか、早く商品を渡そうと必死です。でも、お客さんは好きで並んでいるのです。
人気のラーメン店やコロッケ屋さんは、人が何人並んでいようがカリカリ慌てることもなく、いつも通りのペースで対応しています。 お客さんに長く並んでもらうのは、店としては最高の宣伝です。退屈しない程度にいかに並んでもらうか、繁盛店にはノウハウがあります。
お客さんも、並んで手に入れた商品と、ガラガラのお店で手に入れた商品では、食べたときの美味しさが違います。
この辺は、素人の経営者の悲しさです。大勢のアルバイトもまもなく必要なくなる気がします。


「開業は慌てないのが鉄則」


フランチャイズと云えども、加盟するオーナーは経営者です。開業した時からではなく、加盟した時から経営者の自覚が必要です。
もう一つ、フランチャイズ本部は店舗やたいやきの作り方は教えてくれますが、お客さんの対応の仕方は教えません。
店舗の経営に関しては、自分で事前に身につけておかないと、持続して安定した経営は難しくなります。
よくフランチャイズ加盟を考える人の中には、本部が手取り足取り全てを教えてくれると思っている人がいますが、契約書の中のどこにもそのようなことは書いていません。
フランチャイズでの起業を考えるなら、まずそこから考えて行動しないと、大きな失敗を犯すことになります。


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