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『起業倒産が減った後に何が起こる?』

平成22年12月21日

企業倒産を調査している東京商工リサーチによりますと、2010年11月の企業倒産件数は全国的に大幅に減少しています。九州・沖縄では、1975年の調査開始以来、最少の倒産件数を記録しました。リーマンショック以降、不況は一向に改善されませんが、企業倒産に関しては減少を続けています。この現象を、景気がよくなっていると勘違いするようでは、起業でも大きな失敗を犯します。


この不自然な原因は、政府により中小企業向けの支援政策にあります。国が行なっている緊急保証制度や金融円滑化法など資金繰り支援により、従来なら倒産していた中小企業が仮死状態のまま営業活動を続けているためです。本来なら、これらの企業に取って代わるはずの起業が、いつまでも開業にこぎ着けないままです。全国的には、最低限の起業件数さえ立ち上げられない状態が続いています。


また、倒産するべき企業が生き延びているため、政府支援が止まった途端に、全国的に大量の企業倒産が発生する可能性がでてきました。1社の倒産は、健全な取引企業をも巻き込みますから、連鎖倒産につながる可能性も高くなります。しかも、取引銀行に影響を及ぼすため、都銀は大丈夫でも、地域色の濃い地銀や信金などでは、相次ぐ取引先の倒産に直面しそうです。


こうなりますと、恐れていた地方都市での金融危機が発生します。危機によって長期金利が上昇しますと、今度は国の財政破綻へと負の連鎖が広がる可能性もあります。雪解けの水が、順調に流れているときは大丈夫でしたが、金融支援などで無理に流れをせき止めていましたから、次に流すとき大洪水になることは当初から予測できたことです。


通常、国家はこのような危機的状況では、金融機関向けに支援をするべきです。ところがわが国は、人気取り政策のため絶えず支援を続けてきたため、本当に支援が必要なときに財政が借金の山で助けることができません。もし、このシナリオのように最悪のケースに向かって進まなくても、まずは自分の会社の今後を考えることです。これからの悪い環境の中で、生き残ることができるかどうか、よく考えることです。


このような金融危機の発生を、チャンスとみるか、この世の終わりとみるかはあなた次第です。過去にも、このような危機は何度か発生しています。古くは、江戸時代から明治に代わる維新が大きな転換点でした。65年前の終戦の時にも、このような大変な動乱は起こっています。歴史は、何度も同じような大騒ぎを起こしています。その意味で、現在の歴史的な転換点です。


現在のような混乱の時は、起業にとってはチャンスです。企業倒産が増え、新たな企業にとっては参入のチャンスが増えてきます。今から、このチャンスをモノにするためは、起業準備を怠らないことです。誰もが目先のことでいっぱいのとき、起業は上手くいく可能性が高くなります。そのためには、混乱のなかに巻き込まれず、自分なりの時代を見る目、自分なりのお客さんニーズを感じる勘を鍛えておくことです。


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