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『東日本大震災をキッカケに起業』

平成23年3月25日

東日本大震災の発生は、わが国が明治維新、太平洋戦争敗戦に続く、3度目の時代の変わり目を感じさせます。起業を考える場合、どうしても目先の利益に走り勝ちですが、マクロの目で時代を見なければ起業を継続させることは困難です。


そこで、これからの日本経済への影響を考えてみました。今回のような大震災が起こりますと、国の経済は間違いなく縮小します。東北6県に、影響の大きい北関東の群馬、茨城、栃木の3県を合わせた県内総生産が、全国に占めるシェアは13%となるようです(三菱UFJリサーチ&コンサルティング・片岡剛士氏調べ)。


阪神大震災の大阪府および兵庫県の府県内総生産のシェアが11%です。当時の金額にしますと約53兆円で、うち20%弱10兆円程度が被害額でした。東日本大震災を阪神と同じ比率で被害額の計算をしますと、約13兆円になります。今回は、津波被害が広範ですから15兆円以上になると思われます。


逼迫している国の財政事情の中で、この負担は重荷になます。首都圏では、原発や火力発電の停止により、計画停電を実施しています。都心を除く東電の配電地域を5つに分け、3時間程度停電させることで節電を行なうものです。


電車の運行にも影響を及ぼしていて、経済に与える影響も大きそうです。企業や工場にとって、安心して営業を続けられない不安は、経済の足を引っ張ります。そのうえ、全国的にイベントの自粛ムードが起こっていますから、影響はますます大きくなります。


ただ、マイナス面ばかりではなく、被災地の復興が始まりますから、低迷を続けた建設業界にとっては特需が発生します。建設だけでなく、情報システム構築や住宅、自動車などにも需要が広がります。昔から震災特需と呼ばれ、景気を引き上げる役割は大です。


起業家がこれから注目しなければいけないのは、1.原発事故の終息時期がいつ頃になるのか。最悪の場合、住民の方の立入禁止区域が広く設定されるのか、元に生活に戻れるのか、終息後の結果は心理的に日本人に大きな影響があります。


2.地震・津波被害の復興の目途も重要です。現在、自衛隊が入っているのは救助です。その後、改めに復興が開始されますが、いつごろ始まるのか時期が大切です。現在の行方不明者の数からしますと、相当時間がかかりそうです。


3.現在、日本にアジアの拠点を置いている外資系企業は、今回の大震災を契機に日本からアジアの他国に拠点を移すと予想されます。問題はどの程度の企業数になるのか、どのような業種と企業が移動するのか、見極める必要があります。


4.日本は経済立て直しのため、外国から観光客の誘致に力を入れています。昨年は計画を下回りましたが、今年は挽回しようとしていた矢先の大震災でした。観光客の来日にどの程度影響があるのか、今後の日本の集客力と併せて関心のある数字です。


5.そして、今後の企業の倒産件数です。3月末以降の倒産数は、現在実施されている中小企業向け緊急支援と重なるこころがありますが、日本経済にとっては大きな意味があります。企業倒産は失業率とも連動しています。大きな影響のある数字です。


東日本大震災を経験して、日本のマクロ経済はこんなところが、大きな問題です。このほかにも、影響しそうなマクロの動きはあります。みなさんで入れてみてください。あなたの起業にどのように影響するか、併せて真剣に考えてみてください。


起業するのに、ベストのタイミングなどはありません。これは、上手くいったらベストですし、失敗したらバットです。ただ、大震災の最中に起業するよりは、周辺環境をよく見据えて、お客さんの購買意欲を計算した上で起業することです。


大事なことは、起業する側も大変ですが、既存企業はもっと大変なことを知っておくことです。売上げが細っているなか、従業員の給与や光熱費、通信費など、固定費は従来通りにかかります。環境が変化しているときは、対応のしやすい起業する側の方が有利です。


大震災の発生以降、株価は大きく下がっています。多分、地価も今後は下がります。投資する人が減っています。起業も投資です。ただ、株価は他の投資家の動向に影響されます。皆が買うと上がり、売ると下がる仕組みです。


起業の場合の投資は、お客さんが相手です。今後、お客さんの増えることが、予想されるビジネスは起業チャンスです。今ですと、間違いなく需要が増えるのは住宅、建築、土木など復旧事業です。東北の地元の業者も被害に遭っています。


そのため、阪神の時と同様に全国から業者が集まります。飲食業は、この建設関連が動き始めないと上向きそうにありません。ブランド品は、ここしばらくは厳しい時代が続きそうです。個々の業種に関しては、個別に精査する必要があります。


世界で最も有名な投資家 ウォーレン・バフェット氏は、この大不況の株価が下がり続けるときに多額の資金をつぎ込みます。これは、起業においても鉄則です。皆が起業するときはやり過ごし、起業など考えもつかないときがタイミングです。


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