日本では、起業より廃業の方が多いと言われています。ただ、50代より上の世代の起業に関して言えば、決して少なくありません。シニア起業とも、熟年起業とも言われますが、この世代で起業を目指す人はますます増えそうです。
今後、東京電力を始め電力各社のリストラが本格化すると、シニア起業家の数は飛躍的に増えそうです。この年代の人が起業するのは、多分に雇用の受け皿がなく、否応なしに起業せざるを得ない事情があります。
わが国の財政状況や年金の加入比率を考えますと、老後の選択肢の中で起業することは、止むに止まれぬためです。格言うわたし自身が、会社を選択定年した後に起業した口です。今、起業を考えている人の気持ちはよく分かります。
シニア起業を実行するに当たって、いくつか注意点を挙げようと思います。これは、シニアばかりに限ったことではありません。「自分の得意分野を作っておくことです」 会社勤めをしているときから、これに関連した仕事は彼に聞いたほうがよい言われるくらい、特化した分野をもつことです。
「会社勤めのときに思い込んでいた先入観は捨てる」ことです。起業する人にとって最も犯しやすい過ちは、先入観でモノゴトを見るため、社会の変化に対応できないことです。これまで頼りないと思っていた若者たちが、起業すると主要なお客さんだったり、会社の柱だったり、古い頭では対応できません。
また起業での初期投資は、最小限に抑えることです。リスクの大きな起業を、50代からはじめた場合、資金を回収することが不可能です。そのため、IT系技術を少しでも身に付けておくと、開業費用は格段に少なくて済みます。
わたしのように、若いときから考えていたビジネスで起業を考える人は、今後ますます増えると思います。そのため、起業を仕事と思わないで、自分の生き方と思うと楽しいです。早くから準備を行い、起業の相談相手も早く見つけておくと、起業はますます楽しくなります。
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