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『開業での機会ロスと廃棄ロス』

平成24年7月27日

 わたしは、会社勤めをしていたとき、並んでモノを買う行為を馬鹿にしていました。代替品はいくらでもありますし、時間の無駄と思っていました。コンサルタントの仕事をするようになって、人の時間を奪う商品や販売方法に関心が高くなって、今は積極的に並んで買うようになりました。列の後ろでワクワクする気持ちは幸福なひと時です。


 地元に近い東京・吉祥寺に行きますと、羊羹の小ざさとメンチカツのさとうが並んでいますから、たいへん忙しいことになります。小ざさは羊羹5本で2900円、さとうのメンチカツは5個で700円(1個だと180円)。このようなド級の繁盛店は、いくら売れても販売数は一定ですし、価格を引き上げることもしません。


 よく経営書には、機会ロスをなくするための仕入れ方法が書いてあります。このような繁盛店は、経営的には失格かと言いますと、経営書の著者とはまったく違う世界でビジネスをしています。機会ロスのなくするために大量仕入れをすることがよいのか、廃棄ロスをなくするために売り切りにすることがよいのかの選択です。


 食べものを売るビジネスでは、機会ロスか廃棄ロスかは、古くから大きな課題です。売上高が大きなお店でも、大量に廃棄ロスを出していますと収益は上がりません。コンビニ店が良い例です。廃棄ロスが大きいため、加盟店に食品を売っている本部は大きな利益をだしますが、廃棄する加盟店は利益からロス分を引かれて利益が上がりません。


 結局は、機会ロスをなくするため大量仕入による売上げ第一主義をとるか、廃棄ロスをなくするため「売り切れ御免」で経費の無駄をなくするか。どちらをとるか、二者択一の問題になります。現在日本では、年間2千万トンの食料廃棄が行われていることに、統計の計算上ではなるようです。今後の食料事情を考えますと、廃棄をどれだけ減らすか問題になりそうです。


 開業する前から、機会ロスか廃棄ロスかを選択することは、相当難しい問題です。ただ、自分が開業する場合の使命感は、はっきりさせておく必要があります。飲食店や食品小売りの場合の、大量販売型か、売り切れ御免型かです。繁盛店を作りたい人は多いですが、この問題を考えた上で販売している人はあまりいません。





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