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『金持ち父さんでさえ倒産する時代の起業』

平成24年10月17日

 著書「金持ち父さん 貧乏父さん」を書いたロバート・キヨサキさんの経営する投資会社が、10月10日に破産申請をしました。決して「金持ち倒産」と揶揄したり、ネットワークビジネス支援者の破綻を笑う気はありません。どんなに金儲けが上手い人でも、失敗することはあります。ただ日本では、キヨサキさんを起業家と誤解している人がいます。


 起業を目指すきっかけに、「金持ち父さん」シリーズを読んだ人は少なくありません。「在庫を持たないビジネス」を目指し、「利益率の高い商品」を扱うことが、起業成功のカギと信じ込んでいる人たちです。このような発想は、資産投資家としてのキヨサキさんの理論ですが、決して、起業家が行う発想ではありません。


 多くの経営者が、在庫を待たないビジネスを目指すなら、逆に在庫を買い集めて市場優位に立つのが、優れた経営者の発想です。実体経済に即した行動をする起業家と違い、資産投資家は株式にしろ、不動産にしろ、高値で売り抜けることばかりを考えています。その結果、キヨサキさんが考える起業は、人のためにも社会のためにもなりません。


 日本では、こんなキヨサキさんの考え方の著書を、起業を目指す人向けに出版社が売り出したことで、間違いを犯した人が少なくありません。これまで、色んな学術分野で功績を残した日本人ですが、ノーベル経済学賞だけは誰も受賞していませんし、候補にさえもなっていない背景には、ビジネスに関してのレベルの低さがあるような気がします。


 特に気になるのは、金を稼ぐことを恥じとする侍文化が、今も政治や官僚に生き続けています。現代においては、家庭崩壊も、戦争も金のないことが原因で起こっています。キヨサキさんは、これと同じことを言っていますが、そのための金を生む手段が、資産投資であり、ネットワークビジネスでした。起業とはまったく別の金の稼ぎ方です。


 今でも、在庫を持たない起業、利益率のよいビジネスでの起業を勧める書籍は売られていて、それを信じて起業する人も後を絶ちません。そんな、「金持ち父さん」を目指す子供染みた発想で起業しても、ビジネスを軌道に乗せることはできません。日本人には、もう少しお金に関する学習と、簡単に騙されない知恵とが必要です。





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