『 国民公庫融資は今がチャンス 』

　　　　　　　　　　　国民生活金融公庫は当講座既報どおり、７月２５日付けで本店内に「創業
　　　　　　　　　　支援部」を、北海道、東京、大阪、福岡の４地区に「こくきん創業支援センタ
　　　　　　　　　　ー」を新設、起業を予定している人に対して資金面からの支援を一層強化す
　　　　　　　　　　る。
　　　　　　　　　　　これまで国民公庫では、９６年に本店内に「新規開業支援室」を設け中小企
　　　　　　　　　　業の創業を支援してきた。
　　　　　　　　　　　ところが、起業の開業率は一向に上昇せず、他方で創業資金需要は高まっ
　　　　　　　　　　ているため、専門部署を設けて融資拡大に向けて大きく舵を切り直した格好
　　　　　　　　　　だ。
　　　　　　　　　　　また裏事情としては、０４年度の財政投融資資金運用報告が財務省から発
　　　　　　　　　　表され、国民公庫は計画の使い残しが５５５４億円と最も多かったところから、
　　　　　　　　　　０５年度は新規融資を増やすことで出来るだけ使い残しを減らそうとする意図
　　　　　　　　　　も垣間見える。
　　　　　　　　　　　どちらにしろ、資金を借りて起業する側としては、嬉しい追い風である。

　　　　　　　　　　　「こくきん創業支援センター」は、国民公庫の全国１５２支店を通じて直接貸
　　　　　　　　　　し付けるほか、地域の中小企業振興公社と連携して、公社が事業化の可能
　　　　　　　　　　性が高いと評価した中小企業や個人に対し、「新規開業資金」や「女性、若
　　　　　　　　　　者/シニア起業家資金」など新規開業ローンを提供する。
　　　　　　　　　　　また、既に起業している中小企業に対しても、多角化や事業転換などの「第
　　　　　　　　　　二起業」向けに融資支援を積極的に進める。　
　　　　　　　　　　　この積極融資策は、年度末の０６年３月までは続けられる見込み。