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            『 大化けするか、ロボットメンテナンス市場 』

           三菱重工業が9月に売り出した家庭用ロボットwakamaru は、販売区域が東
          京23区内で販売価格が1.575.000円(税込)と高額ながら、限定100台があっ
          と言う間に売れ切れてしまった。11月からは、第二次募集を始めている。
           家庭用ロボットの売れ行きが目覚ましい。
           ロボットと言うと、子供向けのおもちゃのイメージが強い。確かに、ロボットフ
          ァクトリーや近藤科学、レゴ、イーケイジャパン、バンダイなど、数千円から10
          万円台までのホビー用ロボットが、市場では長いこと主流を占めていた。
           ただ最近は、wakamaru もそうだが、今年愛知県で開催された愛・地球博で
          の活用法にみられるように、愛玩用や家事補助用ロボットへの注目が集まっ
          ている。愛・地球博の今年は、ロボット元年とも言われる。

           愛玩用、家事補助用ロボットは、価格が10万円前後から100万円台まで、
          機能によって価格の幅は広い。
           ソニーのAIBOは約20万円、テムザックのロボリアは約30万円、知能システ
          ムのパロは35万円、ホンダのASIMOに至っては、団体・法人向けにだけレ
          ンタルが行なわれていて年間2000万円だ。
           購入層は高齢者や独身者が中心。犬や猫のペットに代わる愛玩用から、家
          事の手伝い、留守番などの家事の補助用まで、機能別に用途は色々あるが、
          以前の数百万円もする試作機段階から徐々に量産体制が進んだことで、一気
          に家庭に広がり出したようだ。
           メーカーサイドも、人より早く未来生活を体験したい富裕層を対象に、ネット
          販売や主要百貨店、ロボット販売店などで販売を展開している。

           ここで指摘したいのは、販売に力を入れる余り、今は関心が向けられていな
          い、ロボットのメンテナンスを誰がするかだ。
           @ いくら売れていても、現在はまだ導入期である。各社が独自のメンテナ
          ンス体制を維持できるほどの市場にはなっていない。
           A ロボットのメンテナンスとなると、誰もが修理をしたり、バージョンアップが
          できるほど、内部構造は単純ではない。一応、メーカーの講習を受けるなどし
          て、技術を習得した専門家が必要である。現在、工業用ロボットでは、メーカ
          ーの工場に購入企業の担当者を集めて、定期的に講習会を実施している。
           B ロボットの大きさは、wakamaru で体重30キロで身長が1m。故障時に、
          おいそれと宅配便で工場に運びこめる重さではない。専門家に自宅に来ても
          らって修理をしてもらうことになる。特に、高齢者がロボットに感情移入してい
          るケースを考えると、その取り扱いは慎重にしなくてはいけない。

           以上のようなことを考えたとき、各社のロボットをメンテナンスするサービス
          事業所は十分起業の対象となりそうだ。
           現在のメーカーの対応は、3カ月から1年の保障期間があるだけで、その後
          は相談センターに連絡をしてというだけで、詳細はほとんど詰めていないよう
          だ。購入後のメンテナンスについては、まったくの白紙状態といえる。
           ロボットビジネスに興味のある起業家にとっては、今からの準備で遅くはな
          い。メーカー1社だけを対象にしていたのではビジネスにならないが、5社、10
          社と対象を広げると、先々面白い事業展開ができそうだ。
           昔の自動車修理工場がそうであったように、自動車の修理に関しては何で
          もお任せの時代が、ロボットメンテナンスでも来そうだ。
           既に、開発し尽くされた製品と違ってロボットには、人口の減少を補ったり、
          人の介護をしたり、死ぬことのないペットであったり、将来の可能性が大きい
          だけに、起業としても楽しみである。 
                         
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