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                起業を目指す人のための転ばぬ先の起業講座

          


                『 06年、経済の流れと起業環境 』

           新しい年を迎える新年号では、「激動の一年が始まる」の文字が躍って、時
          代の変化を期待させるのが経済系週刊誌の見出しだが、今年は東洋経済が
          『06年大展望ー試されるニッポンの選択ー』、ダイヤモンドは『黄金の3年総
          予測』、エコノミストは『1億総投資家』と、例年に比べてずっと控えめ。
           各誌、目先の株式投資にばかり目を向けているが、06年は起業を目指す
          人にとって、本当に激動の一年になりそうだ。

           それは、昨年から話題になっているデフレ経済の終息である。
          ここで押さえておかなければならない点は、@ 戦後世界のどこの国も経験し
          たことのなかったデフレがわが国で発生し、初めて再生の道を今年からたどる
          A 現在0.1%の公定歩合は、バブル経済で金利政策に失敗する前、85年以
          前の金利5.0〜7.0%へ戻すと思われる B デフレの後にくるのがインフレ
          であり、昨年のガソリン、灯油などに見られた価格変動が、早晩多くの製品に
          も起こる。
           どちらにしろ、バブル終息から公定歩合の引き上げと続く変化の中で、経済
          環境は劇的な変化を遂げる。

           デフレ経済においては物価が下がるので、何もせずに現金のままでも貨幣
          価値は上がった。しかし、インフレになると、土地や株式などカタチのあるもの
          に替えておかないと貨幣価値はドンドン下がる。
           経済環境が劇的に変化する源泉がここにある。資産家が中心になって現金
          から金融商品へと資金の流れを変えることで、景気のダイナミズムも起業のあ
          りようも、大きく変わってくる。
           現在は、「貸し渋り」や「貸し剥がし」のイメージがまだ残っていて、金融機関
          から資金を借りることは大変なことに思えるが、まもなく担保なり保証がしっか
          りしていると難しいことではなくなる。
           ただ、今度は負担する金利が高くなるので、収益性の高い起業でなければ、
          返済が大変な時代になる。

           一方、5月からは新会社法の施行がスタートして、資本金が1円からの株式
          会社が現行の確認株式会社の1円起業ではなく、通常の株式会社として認め
          られるようになる。
           有限会社の設立ができなくなる代わりに、新しい株式会社では1人だけの取
          締役が認められ、類似商号規制が廃止になるため、不正競争防止法に抵触し
          なければ、社名も自由に付けることができる。
           また、専門分野での起業向けにはLLC(合同会社)が新しく誕生し、昨年一足
          早くスタートしたLLP(有限責任事業組合)同様に、手軽で使い勝手のよい会社
          組織は人気を呼びそうだ。

           06年は、わが国経済の流れが大きく変わり、その受け皿となる会社組織も大
          きく変わる年である。
           世の中の劇的な変化には、ついていけない会社が多くでて、倒産や廃業に
          追い込まれる会社がある代わりに、新しい会社の誕生が待ち望まれるときでも
          ある。
             時代の変化に目を凝らしながら、息を潜めてタイミングを窺っていた起業家に
          とっては、06年から続く経済の変化は絶好のチャンスのときである。

  

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