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            『 駐車違反取締りは起業に何をもたらす? 』

           道路交通法の改正により、民間企業による駐車違反の取締りが6月1日から
          始まった。
           当初、取り締まりにあたる民間企業には、新設のNPO法人が多く参入すると
          みられていたが、蓋を開けてみるとそのほとんどは既存の警備会社、ビル管理
          会社、人材派遣会社などに占められ、起業の観点からはゼロに等しかった。

           一方、取り締まられる側の起業となると、東京・渋谷に5月開設したバイク専
          門のワンコイン駐車場「パーク王」が話題になる程度だ。
           パーク王は、バイクの売買を行なうバイク王のアイケイコーポレーションと駐車
          場運営のカーテックとの合弁会社で、主に繁華街でバイク専門のワンコイン駐
          車場を展開していく。

           事前の予想では、運転者が一時的に車を離れている間、運転台に座ることに
          よって、駐車ではなく停車の状態にしておくサービスを行うビジネスが、新たに
          生まれると考えられていた。
           現在のところ、組織的にそのような動きはなさそうである。ただ、個人の買い
          物客は別にして、配送会社や宅配便の場合は6月1日から対応を迫られたた
          め、繁華街に共同の駐車場を借りて、そこから荷運びをしたり、運転手を二人
          体制にして急場をしのいでいる。
           特に、引越業者や訪問介護・看護などは、抜本的な対応を迫られているが、
          どの業界も料金に駐車対策費を計上することが難しいため、綱渡りの状態が続
          きそうだ。
           この不便な状態は、起業を考えている人にとってまたとないビジネスチャンス
          と言える。

           駐車違反取締り強化を確実にビジネスに結びつけているのが、ワンコイン駐
          車場業界。業界最大手で「タイムズ」の名で知られるパーク24は、91年のバブ
          ル崩壊前後から大都市の虫食い土地を次々とワンコイン駐車場へ切り替えて
          おり、現在は全国5700カ所を数える。
           道路交通法改正を契機に、エイブルやアパマンといった大手企業が新規参入
          しており、景気の回復によって都市部でのビル建設も進んでいるところから、駐
          車用地の取り合いは激しさを増している。
           それでも、料金の引き上げと利用率の向上で、前年比では15〜20%の売
          上げ増を見込んでいるから、今回の道路交通法改正をしっかりビジネスに結び
          つける成功例と云えるだろう。

           これまで繁華街の駐車場情報は、道路整備を行なう公社が片手間仕事で行
          なってきたが、これからは携帯ネットを利用して有料の駐車場空き情報がビジ
          ネスになる時代を迎えそうだ。
           同時に、道路の駐車情報がビジネスになる時代でもある。駐車違反を取り締
          まる民間会社にとっては、仕事の効率を上げるためには駐車情報を逸早く簡
          単に知ることは、経営の生命線になりそうだからだ。
           いずれにしても、現在はまだまだ様子見の状態だが、今回の道路交通法の
          改正によって、新たなビジネスが多く生まれそうである。

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