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              『 定年起業を始めるにあたっての約束事 』

           団塊の世代の大量定年や、希望退職制度の定着によって、中年層の間で起
          業を考える人がとても増えている。
           起業相談をしてくれる人の中にも、現在のサラリーマン生活で培った人脈を生
          かした起業が可能かどうか、といった問い合わせが多い。
           そこで十分認識しておいて貰いたいのは、現在の人脈が「会社という看板を
          背にしているから」続いているのか、「個人的な人柄が信頼されているから」続
          いているのか、その見極めが必要なことである。
           会社の業務だけの付き合いならば、起業に際して協力を得ることが難しいし、
          個人的な人柄の付き合いでも、あまり負担の大きいお願いごとならば相手に逃
          げられてしまう。
           起業はビジネスであり、ビジネスの付き合いならば、ギブ アンド テイク が付
          き合いの原則であることを認識するべきだ。

           2002年5月、大阪発で全国の漁師さんとネットワークを結び、各地の珍しい
          旬の魚介類を取り寄せて、高級飲食店やレストランなどに販売する事業で起業
          した西川益通さんのビジネスは、「旬材」モデルとして広く起業家やネットビジネ
          スの注目を集めた。
           西川さんは、ヤンマーグループのヤンマー造船で船舶販売を約25年間に渡
          って行い、北海道から沖縄まで全国各地の漁港で数万艘の漁船販売にかかわ
          った人。
           その西川さんが、4年前の55歳の時に起業を行い、各地の五百人近い親し
          い漁師さんの中の数十人の人の協力を得て始めたのが「旬材」だ。

           お客さんから毎日午前4時までに海産物の注文をインターネットやファクスで
          受け、取引ルートを築いてある漁師さんや漁協から直接買い付けて、その日の
          昼には航空便でお客さんに届けるシステムを構築した。
           高齢化の進む漁師さんと、ネットやファクスでやり取りする取引は、大変な根
          気と努力がいる。また漁師さんにしても、わずらわしい作業をしてやろうという何
          かが西川さんにはあったからだ。

           定年起業の場合は若い人と違って、失敗を繰り返すことは許されない。時間
          的に、何度も間違ってなどいられないのだ。
           そこで大切なのが、「起業の最初から、お客さんが見つかっている」ことだ。
          起業する前から、取引できる、購入してくれるお客さんがいること。または、お
          客さんをどう掴むか、確かな手段や方法があることだ。
           これは、アバウトに考えると簡単なことに思えるが、具体的に詰めていくとけ
          っこう大変なことだ。

           02年9月、東京・目黒で葬儀コンサルティング「ピアーネットワーク」を立ち上
          げた柴田徇也さんの場合は、友達の死が起業のきっかけだった。
           葬式に参列して、どうも死んだ友人の個性やご家族の気持ちが無視された葬
          儀に疑問を感じ、故人の人生を温かく見届けるような葬儀をつくりたい一心から
          起業に立ち上がった。
           葬儀コンサルティングの受付はインターネットで行い、故人に似合う最適な葬
          儀業者を選定して、紹介するシステム。柴田さんのような葬儀コンサルティング
          が先駆けとなり、現在は、全国各地に個性的な葬儀を執り行う葬儀屋ビジネス
          が誕生している。
           柴田さんは、30年間に渡って東急観光(現 トップツアー)に勤め、そのほとん
          どを国内外の支店において現場の営業畑を歩いたため、人とのかかわりに長け
          ていて、葬式のような儀式に向いていることがある。

           定年起業においては、退職する数年前から準備期間をたっぷり取ることで、
          対お客さん戦略や資金戦略、業務戦略などをあらかじめ準備して、できたら予
          行演習まで済ませてから退職を迎えるくらいの余裕が欲しい。
           そして、起業資金は自己資金を出来るだけ多くして、借入金は極力少なくする
          ことで、身軽な経営を心がけることだ。
           最後に、04年11月に旬材の西川さんは、脳梗塞で倒れている。若い人以上
          に中年の場合には、健康が起業の障害になるケースが多い。
           西川さんは運よく軽症ですんだが、起業で無理を続けると身体は悲鳴を上げ
          る。健康でなければ、起業はありえないのだから、リスク管理の一環として健
          康についても、十分注意することだ。
                            
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