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『あんな素晴らしい技術を持ちながら・・

平成24年2月6日

 今から5年前のこと、東京・中野の住宅地で歯科を開業している医師に、経営相談を受けたことがあります。仲介してくれる人がいて、歯科医院が利益を増やすにはどうしたらよいのか、企業経営の専門家の立場で話しを聞かせて欲しいという希望でした。

 歯科医院は医院数が多いため競争が激しく、利益を上げるのに歯科医は汲々としています。その歯科医はネットで下調べをしても、高い技術力が患者さんに評価され、既に高い収益を上げていました。職人肌の高い技術の歯科医ですが、経営に関してはほとんど能力がありません。

 今以上の収益を望むなら、歯科衛生士や看護士など、スタッフに高い接客サービスを求める必要があると思いました。また、歯科医自身も、患者さん対応のレベルを高めることです。わたしのこれまでの経験では、自分自身を変えることのできる経営者は、組織の大きな変革をすることも可能です。

 経営が厳しくなっても、復元する力があります。ただ、人の話に耳を傾け、それを行動に移すことのできない経営者は、結局行き詰った場所で立ち枯れるしかありません。その歯科医も、スタッフ教育よりは、衛生士を人材派遣に頼るような費用削減に努め、最後は経営に行き詰ったようです。

 後の仲介してくれた人に聞いた話しでは、治療中にミスが続いて裁判になることも数件あったようです。歯科医の場合には、あまりに上手く仮歯のかぶせモノをすると、仮歯と一緒に元の歯を抜くような事故が起こるようです。技術の高い人に特有の、医療過誤のようです。

 技術力の高い人、営業力の優れた人などの場合には、企業経営には脇の甘い人がいます。よく知られているのは、レストランシェフの場合です。調理するとき、材料費や手間を計算しないで取り組むため、評判のよい店があっけなく倒産することがあります。優秀なシェフならではの失敗です。

 この失敗に陥らないためには、絶えず自分の手法を疑ってかかることです。当人は最善と思っても、大きな勘違いをしていることはよくあります。チェックする人や相談する人を準備して、自分の方向性の間違いを教えてもらうことです。いつも、調整しておくことで、大きな誤りは犯さないことです。
                


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