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『顧客の多い起業、少ない起業』

平成24年9月27日

 わたしの住む東京西部地区で、精密機械の部品製造をしている経営者から連絡をもらいました。この会社の取引先の大手メーカーが、中国での製造が難しくなっているため、日本での製造を増やす件です。ついては、この経営者の会社への注文を増やしたい。ただ、部品単価はこれまでより下げて欲しいと言うことです。


 単価を下げることに関して、受け入れるべきか、撥ねつけるべきか、経営者は悩んでいました。わたしの予測では、国内に同様の部品を作れる会社はあまりないはずで、撥ねつけても注文はあると踏んでいます。ただ、この経営者の会社の弱みは、現在取引している会社が3社しかないことです。しかも、今回のメーカーは売上げの6割を占めています。


 製造業の下請けの場合、以前は取引先の親会社が1社だけと言うケースも、珍しくない時代が長かったです。あまりのリスクの高さに、親会社の方から取引先を増やすように指示するほど、金銭的にも精神的にも依存の強い時代が長かったです。その後、下請会社は何度も荒波を受け、今では取引会社を増やし、経営リスクを減らす努力をしています。

 起業した人の中にも、製造業ではなくても、取引先に依存している会社があります。店舗の内装工事を行っているような場合、起業当初は自分で仕事をとる実績がないため、取引先から仕事を回してもらうようなことがあります。IT関連でも、HP作成や運営で、取引先の下請け仕事をあてにして、起業する人もいるほどです。


 要は起業する人の考えかたですが、できることなら起業するときに苦労しても、お客さんは自分で一社でも多く、一人でも多く作るべきです。下請け仕事は麻薬のようなもので、手っ取り早く売上げを上げることができます。その代わり、いつまで経っても自立できない状態が続きます。派遣社員などと同じで、仕事が多いときの安全弁の役割です。


 不況になりますと、とたんに仕事はなくなります。その時点から、お客さん作りをするのはたいへんです。大半の会社は、あっけないほど簡単に倒産することになります。起業では、単に売上げが増えればよいわけではありません。その裏づけとなる、しっかりしたお客さんを、少しでも多く引き付けておかなくてはなりません。




                 取引先を増やすことを考えるなら

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