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トピックス
『変わらないこの国での起業』


平成19年4月13日

 4月8日は統一地方選挙の前半戦として13都道県で知事選が行なわれ、9人の現職知事は全員が大差で当選を果たした。
 3月に行なわれた宮崎県知事選では、タレントのそのまんま東さんが政党候補を破って当選したために、わが国でも大きな変化が起こっているのか期待を持たせたが、その後の知事選では何も変化は起きなかった。
 この国は変わらない国のような気がする。多分その延長戦上に、廃業率に比較したとき、開業率が上回ることのできない事情が隠されている。
 90年代前半までは、経済のパイの成長が続いてために新規の開業は増え続けたが、パイの成長が止まったとたんに開業も止まってしまった。開業とは、取りも直さず起業のことである。
                
 日本国内ばかりを目を向けていると、この国の不合理や不条理が見えにくくなるが、開業に関して云うとハードルが幾つも設けられている国である。
 起業をしたい人は多くいるが、資金を集めることが難しい。他方には、世界一の金融資産をもった個人がいるのに、運用先がなくてタンス預金や郵便貯金で仕舞い込んでいる人たち。
 その結果が、近未来通信に代表されるように、大金を詐欺に騙される大勢の人たちがいる。また、ふりこめ詐欺のような曖昧な人間関係を突いた事件は、日本以外に存在しないと云われる。
 ここには、世間とクラブと云われる2種類の人間関係がある。わが国では、世間と呼ばれる人の集まりが存在して、入会自由でぬるい人間関係、緩い人間関係が特徴。一方、欧米ではクラブによる人の集まりがあり、ここでは入会に手間がかかるが、入会すると強い人間関係よって資金的な融資をすることも、されることも行なわれている。
 日本の世間において、これまでは相手が信頼できるかどうか、人を見る「目利き」のできる人がいたが、現在はまったく目利きが機能しなくなっているために、悪人の横行が非常に目立つようになった。
                
 それでは日本は変われない国で、このまま開業の減少が続いていくのかと云うと、決してそう単純なものでもないと思う。
 年功序列制や終身雇用制などの雇用形態は日本独特のものと云われ、世界の流れとは相容れないものと云われたが、90年代後半にはあっけなく崩れてしまった。
 わが国は、国土は狭いが人口が多いから土地は値上がりを続けると云われた土地神話も、あっけなく崩れてしまった。
 変われない国、日本も、一方ではグローバル化の波の中で、ドンドン変わり続けているのである。
 最後の残った変わらないもの、それは自由民主党政権である。1956年に発足以来、93年の短い時期を除いて50年以上政権を握り続けているこの政党は、最も変わらないこの国の象徴である。
 世界中を見回しても、中国、ベトナム、北朝鮮などの共産党政権を除くと、自由と民主主義を標榜する国で、こんなに政権政党の変わらない国もない。特に先進国においては、特異な存在と云えよう。
              
 そんなに遠くない将来、わが国も他の先進国並みに政党間において政権の移譲が普通に行なわれる時代がくる。
 そのときになると、役人の権限も、既存企業の既得権益も大幅に弱まる。それまでは、開業のハードルを小まめに越えていくしかないだろう。お客さんの支持さえあれば、どんなハードルでも越えられないハードルはないはずである。
 どちらにしろ、起業をすると云うことは、既存企業と消費者というパイを奪い合うこと。そこで勝たないことには、起業が成功することはありえない。
                
                
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