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『フランチャイズの新旧交代がはじまってる』


平成19年4月26日

 07年版中小企業白書によると、01年から04年まで5年間の廃業率6.4%に対し、開業率は4.2%と一向に開業率が高まる兆しは見えてこない。
 開業率の高い米国では、IT系ベンチャー企業とフランチャイズチェーンによる開業が多く、特にフランチャイズは接客ビジネスの約4割を占めているのに対し、わが国では2割弱という低さもあって開業が増えない要因とされている。
 フランチャイズは、儲かる仕組みを起業家や法人に売る、合理的で効率のよい開業方法なのだが、わが国では今ひとつビジネス社会に根付いていない。
 これは、フランチャイズ本部と加盟店との間に信頼できるルールが確立されていないために、加盟店側に開業の不安と同時に、本部への不信とが常に付きまとっている所に原因があるような気がする。
 このルールに関しては、08年か09年には債権法改正が行なわれる予定で、フランチャイズなど商取引の契約に関するルール作りが、商法制定から110年以上も経って初めて改正されることになっている。
 多分、2、3年後には、「フランチャイズ契約で大幅に加盟店が有利に」などといった新聞見出しが出て、フランチャイズによる起業を目指す人が大挙して現われそうだ。
              
 そのフランチャイズ業界だが、債権法改正より一足早く、業態や企業間で新旧交代が進んでいる。
 フランチャイズビジネスで加盟店が最も利益を上げているところは、読売新聞、ミスター・ドーナツ、築地銀だこなどの名前が上がる。ただ、これらの本部では、現在は加盟店の募集は行なっていない。
 既に、市場で店舗数が飽和状態になっていて、これ以上加盟店を増やすと本部の影響力が小さくなるとか、加盟店同士の食い合いになるとかの理由で店舗数を増やしていないのだ。
 一方、市場の飽和状態を無視して加盟店を増やし続けたのがコンビニ業界で、近隣にライバル店がなくて利益が上がっていると聞くと、直ぐにその店の近くに出店するのがコンビニ業界の常識で、結局最近では加盟店で起業しようとする人がいなくなって、最大手のセブンイレブンでさえ79年の株式上場以来初めての営業減益を07年に記録してしまった。
 今では、コンビニによる起業を考える人がほとんどいない状態で、コンビニ本部が自前の費用で出店準備をして、そこに店舗運営をしてくれる人を探す事態に追い込まれている。
               
 また、セブンイレブン同様に、わが国においては最も早くフランチャイズシステム制を導入した菓子・ケーキ業界の不二家やタカラブネなどは、生産管理や経営管理の破綻で存在の危機に立たされた。
 20世紀型の経営のままでは、21世紀には生き残れないことを、フランチャイズ事業においても見せつけられている。
 これら、マンモスにも似た大企業が、経済成長の止まっているわが国において次第に力を失っていく一方で、新たなフランチャイズ本部が力を貯えている。
 今、最も元気のよい業界は、介護業界から覇権が移ったミニフィットネス業界。各地の空きビルの一室に誕生している、主に女性客を対象にしているミニフィットネスクラブは、利便性のよさと、低価格と、手軽さがうけて、出店が相次いでいる。 また、高齢者を対象にした弁当や惣菜、すしの宅配サービスも、出店数が多い。これからの高齢化を考えると、弁当、惣菜に限らず、宅配サービスの用途はますます広がりそうだ。
                  
 これからのフランチャイズ本部は、セブンイレブンや不二家のように全国制覇を目指すスタイルは、費用や人的な問題で難しくなりそうだが、一定の地域限定型ではドミナント戦略を駆使して、地域の有名フランチャイズとして名を馳せるところが多く誕生しそうだ。
 既に、その兆しは顕著で、地方の有名フランチャイズ本部が続々と誕生している。これからフランチャイズ加盟による起業を目指す人は、情報を多く集めてこの時代の移り変わりをしっかり認識した上で、失敗のない起業をするべきだ。
                      
                      
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