転ばぬ先の起業講座
年齢を重ねて、真剣に人生と仕事を考えるための起業サイト

『勘違いしてない?フランチャイズ起業のリスク』


 フランチャイズによる起業に対して最近は、そのほとんどがインチキとか、フラ
ンチャイズでは起業とは云えないとか、否定的な発言が多くなっている。
 フランチャイズ人気は90年代の不況期にピークだったが、現在は次第に下
火になって、注目されるフランチャイズも少なくなっている。
また、わが国においては、フランチャイズに対する法的な規制がほとんどなく、
本部と加盟店との力関係において圧倒的に本部が有利な現状では、インチキ
発言がでるのも致し方ないところである。


 実は、過って注目されていた経営者、「ワタミ」社長の渡邉美樹氏も、最初に
起業したのは25歳のときフランチャイズの「つぼ八」の加盟店としてスタートを
切っている。
 考えてもみてもらいたいが、集客力があり、経営のしっかりしているフランチャ
イズ本部は、何もわざわざお金を出してまで広告宣伝による加盟店集めをしなく
ても、口コミで加盟店は集まるし、既に加盟している店が資金力に応じて出店
数を増やしてしまうのがほとんどである。
多分にフランチャイズの悪口を口走るのは、経営状態の悪いフランチャイズの
加盟店で、経営が順調な加盟店の口からは、フランチャイズの良い悪いに関し
てほとんど聞くことがない。

 もう一つ大切なことは、フランチャイズであるなしに係わらず、ビジネスの業種
には将来のビジネスと、現在のビジネスと、過去のビジネスとがある。
 経営学で学ぶPPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)が商品や事業
を対象としていたのと同じように、フランチャイズは単体の業種なので商品と同
様に「花のなる木」、「花形製品」、「問題児」、「負け犬」が存在する。
介護や家事代行によるフランチャイズが、市場の成長性は高く市場認知も高い
「花形製品」ならば、コンビニ店は成長性が頭打ちだが市場認知が高い「金の
なる木」、幼児学習ビジネスやマッサージなどは、市場の将来性は大きいが
市場認知が低く、お客さんのニーズがまだ見込めないところから「問題児」と云
うことになる。

 このような考えを基にすると、フランチャイズによる起業を目指す人の多くが、
まずフランチャイズありきで、その上でどのような業種にするかという手順には
大きな落とし穴があることに気付くと思う。
 起業においてはまず手がけたい業種があり、そのうえで色々な方法の一つ
としてフランチャイズがある。
 そう考えると、既に盛りを過ぎた業種に手を出すことはないし、将来性のある
業種はそれなりのリスクもあることが認識できる。
 フランチャイズによる起業にリスクがあるのではなく、そこで行なってい
る業種にリスクがあるのだ。

 渡邉社長がつぼ八の加盟店をしていたのは3年間。
フランチャイズのリスクがその業種にある以上、契約によって業種転換が行な
えないフランチャイズでは、長期に渡って加盟店でいることは、お客さんのニー
ズの変化に対応できないことを意味している。
 渡邉社長は、1年間経理の勉強でミロク会計に勤め、資金作りのために1年
間佐川急便で働き、居酒屋のマネジメントを学ぶために3年間つぼ八でオーナ
ーを経験している。

 フランチャイズの本場米国と違って、日本では加盟店の売買市場が確立して
いないために、終身雇用同様いつまでもフランチャイズの加盟店のままでの成
長を考える起業家が多い。
 しかし、フランチャイズはあくまでも起業家としての修行の場であって、究極的
には自分の経営手法による事業が目的だ。
 そのためには、経営のしっかりしたフランチャイズ本部を探すこと。自分自身
の目で既に開店している加盟店の営業状況を2店以上は確認したり、業種の
経営環境を専門家に相談するなど、多額の投資を行なうからにはそれ相応の
努力が必要だ。
 フランチャイズにも、まだまだ将来性のあるビジネスをしている所はそこそこあ
るものだ





                        フランチャイズ加盟で迷っているなら




 <<起業情報インデックスに戻る


起業に最適な時期などありません
思いついたその時が、起業相談のタイミングです
起業相談はこちらをクリックしてください


    
    
▲このページのTOPへ

「転ばぬ先の起業講座」30歳を過ぎて真剣に人生と仕事を考える時の起業サイトです。

起業

新着書籍のご案内安全のための起業シミュレーション起業相談

起業